我が家では2020年に新築のマンションを購入しているんですが、基本住宅ローン控除がある10年間しか住まない予定です。
そして10年後にその時の市場価値を鑑みて貸しに出すか売却するか検討しようと思っています。
ということで、今回はこの10年間のトータル費用は賃貸に比べて実際にどのくらい安くなるのかということを計算してみたいと思います。
ただ、注意点としてこれはあくまで我が家の場合で計算したものですのでもちろん全ての場合に当てはまるわけではありません。
また、今回は控除のある最初の10年間だけの計算ですので、その後20年、30年となっていくとどうなるのかは私も未知の世界です(^_^;)
購入か賃貸かというのは永遠のテーマですよね。
しかし、基本は選ぶ物件によってほぼ決まるので購入か賃貸かというくくりではどっちが正解という答えは出ません。
そのため、今回の比較は単なる一例として見てみてくださいね。
そして自分にとってどういった選択が最適か考えてもらう一つの材料になれば幸いと思っています(^ ^)/
現在の我が家のマンションの状況について
住宅取得時の初期費用:約20万円
住宅にかかる月々の負担額:月約10万円
月々の管理費:約1万円
初期費用について
我が家の場合ローンの諸経費等も全て込みで住宅ローンを組んだので、初期費用というものは完全にゼロで住宅を取得しています。
途中で支払った中間金も全額返金してもらっています。
ただし、賃貸では付いてくるエアコンだけは実費でつけたので、実際にかかったのはこのエアコン代約15万円と火災保険10年分の約45,000円のみです。
月々の負担額について
これは住宅ローン、固定資産税、住宅ローン控除とかかる費用全てを合算した上で出している金額です。
※3.14追記
5年目から固定資産税の値上がり分が反映されておりませんでした。
5年目で5万円弱、そこから年々下がりつつ5年間で約20万円固定資産税分を費用に追加致しました。
教えてくださった方ありがとうございます(^ ^)
現在のマンションを賃貸として借りた場合
初期費用:約45万円
月々の家賃:約19万円
月々の共益費:約1万円
初期費用について
賃貸の場合は最初に敷金・礼金・仲介手数料がかかります。
ちょっと良心的に敷金礼金はそれぞれ1ヶ月分、仲介料は0.5ヶ月分として19万円×2.5、火災保険の場合は同額45,000円とします。
すると合計で520,000円になりますが、敷金は戻ってくる分も考慮するとまぁ大体全部で45万円程度みておけば十分かと思います。
月々の家賃について
我が家のマンションの近くにある同じ広さの賃貸マンションの家賃相場は大体15〜20万円前後。
そして気密性や設備などのグレードが高い分譲マンションの賃貸の場合は17〜25万円といったところでした。
我が家の場合はすでに家賃査定を出してもらっていて、結果は約19万円。
ということで、その費用で計算しています。
購入と賃貸の10年間のコストを計算してみた
さて、これで両者の大体のコストが出たので、10年間でどの程度の差が生まれるのか計算てみたいと思います。
我が家のマンションのトータルコスト
初期費用:約20万円
毎月の負担額11万円×12ヶ月×10年=1320万円
※3.14追記の固定資産税分約20万円
トータルコスト:1360万円
現マンションを賃貸で借りた場合のトータルコスト
賃貸の場合2年ごとに更新料として1ヶ月分かかることが多いため、10年で4回更新が来たとして合計68万円を追加したいと思います。
初期費用:約45万円
更新料:76万円
毎月の負担額20万円×12ヶ月×10年=2136万円
トータルコスト:2521万円
・・・え
こんなに差があるの!?
ちゃんと計算してみて改めてびっくりしたんですが、10年で1000万円以上の差が生まれてしまいます。
賃貸物件を5件以上契約してきた私なので費用の計算はほぼ合っているとは思いますが、何かおかしなところがあったら教えていただけると幸いです(^_^;)
ただし、そんなうまい話だけなワケがありません。
購入することで起きるリスクももちろんあるわけです。
購入することで起こり得るリスク
金利上昇のリスク
住宅ローンを借りて購入している以上、切っても切れないリスクの一つですね。
ただ他の記事でも言っていることですが、日本の今の現状を考えても住宅ローンの金利が大幅に上がるということは考えられません。
また、保有する予定の10年間で1%以上変動することも過去のデータから考えられないので、そうなると上がっても住宅ローン控除内で賄えるくらいかなと思っています。
ただし、10年以上保有する場合は注意が必要ですね!
そういった時のために、やはりそれ相応の資産は保有した状態で購入する方が安心かと思います。
火災保険でカバーできないトラブル
火災や自然災害によるトラブルは全員強制加入の火災保険である程度は賄えるので心配はないんですが、そこでカバーできないようなトラブルが起こった場合は厄介ですよね。
※ただし補償内容はそれぞれ契約している保険の内容による
ご近所トラブル、保証範囲外の設備の故障、住んでみて初めて分かったデメリット、原因不明の不具合などなど・・・。
ただ、これに関してはもう運としか言いようがないんですよね。
我が家の場合はまだ住んで1年足らずなのでまだ何のトラブルもないんですが、これからどんなトラブルに巻き込まれるか分かりません。
消耗品の買い替え
そして賃貸では大家さんが負担してくれるエアコンや経年劣化による設備の交換なども購入する場合は自分で行う必要があります。
まぁ10年であればこれらの費用もほぼかからないとは思いますが、こちらも何があるか分かりませんからね。
購入とはそういったリスクを負うということだと思っています。
数年で引越ししたくなった
これも実際どうなるか未来のことは分かりません。
今はこのマンションでの暮らしがとても気に入っていますが、来年には引越ししたくなっているかもしれないし(笑)
また、夫は転勤族なので10年未満で引っ越さなくてはいけない確率も高いです。
不動産価値の低下
なんだかんだで一番重要なのがここですよね。
10年間費用が抑えられたところで、売却時の金額がそれよりも低くなってしまえば元も子もありませんから。
特に我が家のような新築の場合は価格の低下が激しいです。
我が家の場合、10年後の売却価格とローン残債の差が0円だった場合は上記の1000万円程度得したことになります。
しかし、売却価格がローン残債より1000万円以上低かったらトータルでは赤字だったということになります。
まぁここも実際に10年後になってみないと分からないですよね・・・。
費用を抑えるかリスクを負うかが購入か賃貸の分かれ目
いかがでしたでしょうか?
ちなみに私個人で言うと、これだけ購入の方が金銭的には有利でも不動産を保有するのは重荷になるので嫌というのと面倒なのも嫌なので賃貸派です( ´∀`)
そのため、独身でセミリタイアしていた場合はずっと賃貸だったと思います。
しかし、家族という単位になった以上はもちろん家族全体の意向で決めなくてはいけないので購入という決断に至ったわけですが、思ったよりも購入も悪くないなぁというのが実際に保有してみて思うところです。
実際に今の時点で住宅にかかる負担を抑えられているのはかなりのメリットです
ただし、やはり費用を抑えられる反面これだけのリスクも伴うのが購入です。
そのため、どちらを取るかというのはそれぞれの状況によって判断が変わってくるところかなぁと思っています。
このように、未来のことは分からない以上どちらが正しいかというのは結果でしか判断できないんですよね。
我が家も実際10年間でお得だったのか損だったのかは10年後にしか分からないので、また売却することになったタイミングでどうだったのかご報告できればと思っています!
以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました!
コメント
結局は、すべて不動産価値次第だと思います。過去12年は東京の不動産は値上がり一途でしたので、賃貸が負け組と購入が勝ち組だったと思います。10年で50%以上の値上がりは当然ですので。今後10年はどうなるか分かりませんが。
私もブログで昔賃貸と購入の比較をしましたが、このへんは考慮されてますか?
>我が家のマンションのトータルコスト
固定資産税は月額として割り振ってあるとありますが、5年目以降はその固定資産税は倍になるはずです。逆にいえば最初の5年が本来の半額になっているはずです。長期優良のマンションであればこれが7年になります。後、マンションの修繕費も5年目以降上がるところが多くあります。これに関しても考慮されていますか?後、火災保険は購入の場合もかかりますよね?住宅ローン控除は、逆にマイナスで計算しているということなのかな。
もう一つ微妙なのが比較が対象が同じ部屋を借りた場合というのは少し違和感も。多分賃貸の場合は、少し安い部屋を借りることになると思いますのでなんとも。賃貸だったら新築に拘ることもないでしょうし。前住んでいた賃貸と比較してみたらとかのほうが妥当のような気もしますね。
仰る通り今までは都市部においては値上がりが続いており、私も買う地域の状況などを鑑みて10年後くらいだったらまだ大丈夫かな?ということで買うことにOKを出したんですが、未来のことは誰にも分かりませんからね(^_^;)
まぁ10年後を楽しみに待ちたいと思っております。
固定資産税の件、ご指摘ありがとうございます!
本文中に修正入れました。
マンションの修繕費については手元にシミュレーションがありますが、10年までであればさほど値上がりはしていなかったので気にする必要はないと判断しております。
火災保険は元からどちらも同額で入れています。
比較に関しては、同条件でなければしても意味がないと思っています。
安いところでいいのであれば賃貸購入関係なく安いところに住めばいいだけの話ですし、もし築古でいいのであれば同レベルの中古マンションを買った方が安くなる場合もありますしね。
極端な話、フェラーリを買うために同モデルで比較しているところにスペックが全然違う軽自動車が一番安いよ!と言うようなものかと・・・。
結局条件によって全てが変わってくるのが不動産なので、永遠に答えが出ずに賃貸派と購入派がいるんだと思います。
つくづく面白いなと思いますね!
賃貸持ち家論争をする場合、全く同じ物件でなければ意味がないですよね。
世の中の賃貸派は郊外の新築戸建と駅前の賃貸マンションを比較してたりする例が多いので、全く参考にならないです。
所有リスクを負う分、購入の方が賃貸よりも金銭的にお得なのは当たり前ですよね。
大家さんは修繕費とか固定資産税の諸費用に自分の利益も載せて家賃設定してるわけですから。
将来どうなるかわからないから35年ローンは危険、とか言ってる人は、10年後に売ってローン残債を清算するという選択肢が何故思い浮かばないんでしょうかね、、、
人口が増えてて中古住宅のリセールバリューが高い都市部に住んでる人と、人口が減少してる田舎に住んでる人で見えてる世界が違うのかもしれません。
ゆーみんさん、コメントありがとうございます!
そうなんですよね、私もそれはいつも思ってました笑
おっしゃる通り新築プレミアムのことを言ったり購入したらイコール損と思っている方は、多分一部の都市部地域では当てはまらないことを知らないか、全国平均で言うとそうですよということなのかなぁと思ってます(^ ^)
ここでの議論は,ほぼ確実にかかるであろうコストについてですので,ちょっと的外れかもしれません。
ただ,(新築)マンションの購入では,
・地震などの災害のリスク
・隣人等のリスク
・住宅ローンの団体信用生命保険による安心
なども重要な要素だと思います。
東日本大震災級の地震や原発の事故が起これば,そのマンションに住めなくなる可能性はありますし,住宅ローンはなくなりません。
また,上下や隣の部屋の住人と騒音等のトラブルが生じると,厄介ですよね。
一方,住宅ローンを抱えた配偶者が不幸にしてお亡くなりになり,その後,残された家族が,団信があったため,住まいの心配は軽減されたケースは,私の周りでも結構みられます(もちろん,修繕積立金や管理費,固定資産税等の費用は必要ですが)。
10年の間には,何が起こるかわかりません。購入することのリスクとベネフィットは,やはり個人によって違うのでしょうね。
顕在的なコストだけでなく,潜在的なコスト,そして,何より,10年間住む間のQOLをどう見積もるか,が私は気になります。
不動産投資のプロでさえ失敗することがあるくらいですからね(^ ^)
本当に物件を見極める力も当然ながら運の要素も大きいと思います。
まぁ結論、損得で考えても意味がないのでしたいようにするのがベストではないでしょうか??