最近XでFIREの難易度をランク付けしているものを見たんですが、やはり独身FIREより子持ちFIREの方が難易度が高いような書き方がされていました。
しかし、今まで何度もシミュレーションソフトを使って計算している身からすると、配偶者の収入次第では子持ちの方が難易度が低いケースも多いことが分かります。
それなのになぜ
独身FIREと子持ちFIREでは難易度が違う
という意見が大多数を占めるのでしょうか?
これには2つあって、1つ目は先ほども言った
配偶者の収入が考慮されていないこと
です。
そして2つ目が最も抜けやすい視点で
子育て期より長いDINKS期の生活費圧縮メリットが考慮されていないこと
なんですよね。
難易度は子供の数と配偶者の収入で決まる
現在、私もお世話になっている三井住友カードさんが出している下記の記事によると、学歴や企業の規模によって差がありますが、正社員の場合男性だと約2億円、育休や時短を挟む女性でも1.5億円程度は生涯収入があるとなっています。
そして、非正規でもフルタイム勤務であれば1億円前後なので、これがあるかないかで家計状況が大きく変わることが分かりますね。
つまり、子供1人にかかる養育費・教育費の合計は平均で約3000万円と言われていますので、妻がフルタイムで働いている場合現在の平均値である子供2人分は妻の収入だけで十分ペイできることに。
そのため、子供が2人いてもフルタイム妻がいれば逆に独身よりもFIREの難易度は低くなります。
しかもその割合は年々増加中で、30代に絞ると2021年時点で正社員の割合は38.6%まで来てるみたいですよ〜
そしてもう一つの下記の記事によると、既婚女性の約40%が扶養内(年収130万円以下)で働いているとなっているため、こちらも30代に縛ると割合は30%前後になりそう。
ということは、これに非正規のフルタイムや専業主婦も入れるとおおよそ推測できる割合は
正規&非正規のフルタイム:約5割
専業主婦&扶養内パート:約5割
となるため、2人の子持ちの場合、配偶者が前者であれば独身より難易度が低く、後者であれば高いということになります。
シミュレーション結果も同じ結果になる
そして、もうひとつの大事な視点である生活費ですが、様々な統計データから1人暮らしの生活費を1とすると2人暮らしは約1.5倍、4人暮らし約2倍となることが分かります。
まぁ当たり前のことですが、設備や物をシェアできる分人数が多くなればなるほど1人あたりの生活費は圧縮できますからね
そのため、一生で考えれば子育て期よりもDINKS期の方が長いため、その恩恵を受けることができるのです。
ということで、冒頭の
独身FIREと子持ちFIREでは難易度が違う
は、正確に言うと子供が2人の場合は
って感じになるかと。
実際に、私が使っているシミュレーションソフト Financial Teacher Systemで計算しても同じ結果となります。
そんなのウソだろ・・・って方はぜひこのソフトでシミュレーションしてみてください。
FIREではなくサイドFIREであれば以前にその結果もまとめてますのでどうぞ↓
ただし金銭面以外の難易度は劇的に上がる
この結果を裏付ける事実として、実際にFIREに成功している人は独身、子持ち2馬力(配偶者がフルタイム)、子なしがほぼ占めていますよね?
やはり子持ち1馬力は難易度が劇的に上がりますが、上記の3属性であれば普通の人でもちょっと頑張れば達成可能ってことです。
ただし、これはあくまでお金の面の話。
子供は可愛いですがお世話の手間は劇的に増えます。
まぁそれが嫌だって人はそもそも子供を持たないと思いますが、自分の時間が減って自由がなくなるのは覚悟しなくてはいけないし、配偶者との意見の不一致で計画が前に進まないということも起きますよね。
このように、人数が増えれば増えるほど自分の思い通りにはならなくなっていくので、その部分の難易度は確実に上がるかと・・・
ただ逆に、家族に助けられる場面があるのも事実。
女性の場合は独身よりも夫がいたほうがFIREの達成が容易な場合もあるし、自分に何かあった時に家族が多ければそれだけ助けてくれる人も多いってことですからね。
https://x.com/manekochan05/status/1844959044165042665
そのため、今回は最近X上で独身FIREの難易度が低いと思っている人が多すぎるなと思ったのでデータでそうでもないことを示しましたが、トータルで考えればどの属性もいい面悪い面もあるというのが結論ですね。
そして、結局は今ある属性で楽しく生きていくしかないので、変に自分の属性と他の属性と比較せずに自分にとってのベストを探していくのが最善の道かなぁと思っております( ´∀`)
本人や家族の健康問題、相続(負債も含め)問題、介護問題・・・
これからまだまだ想定外のことが起きるのが人生ですね〜
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以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました♪
コメント
配偶者の収入を自分の思い通りに運用できるならあなたの言う通りですね。
しかしそんなことが可能なケースはどれほどあるのだろうか?
dedsさんめちゃくちゃ久しぶりじゃないですか〜( ´∀`)
最近FIREネタあんまりしてないので、そうするとコメントする機会がないかもですね汗
周りの夫婦で達成されている方は、やはり夫婦で同じ方向を向いていますね。
そして我が家のように違うと、DINKSで有利なはずなのに逆に支出が上がって難易度が上がったりします。
配偶者を説得する難易度の方がセミリタイアする難易度より高いんじゃないのか?
でも昔の旦那はポンと給料を嫁さんに全部渡してたみたいだけどな
今の若い夫婦はどうなんだろうな?